パールの仕立て直しについて・・・仕立て方
パールネックレスを繊維の糸で仕立てるときには2つの仕立て方法があります。
ひとつは、一般的な「糸仕立て」。留め金具の両脇3玉ずつの間に玉結びを入れ、他の玉には結び目を入れない方法です。
この方法ですと、ほぼ、球の大きさ×玉数の長さですので、まだ仕立てていない材料の状態でご覧いただいたのとほぼ同じ長さ(プラス留め金具の長さ)に仕立てあがります。
もうひとつは、「オールノット仕立て」("オールナッツ"と呼ばれることもあります)。
こちらは、すべての玉と玉の間に結び目を入れる方法です。
玉と玉が直接あたらず、万が一、糸が切れた時にも玉がバラバラにならないメリットがあります。
特別に綺麗な玉の上等なお仕立てとして、あるいはバロック玉・ケシ玉などのようにまん丸でない玉に使用される仕立て方です。
この「オールノット仕立て」の場合、結び目の分だけ長くなります。
お持ちのパールネックレスのメンテナンスとして糸替えするときには、この仕立て方法による長さの違いを考える必要があります。
お首回りに収まる長さとして一般的に販売されているパールネックレスは、通常、全長43㎝位ですが、「今のでは少し短くて...」とご相談に見えるお客様もいらっしゃいます。
留め金具脇の玉(裾玉といいます)と同じ大きさ・色・テリの玉をお探しして長さ出しをすることもありますが、現状のお仕立てが普通の「糸仕立て」だった場合、「オールノット仕立て」に変えて2~3㎝長くするご提案をすることもあります。
追加する玉をお探しする場合、それはまだ未使用の玉ですので、もしお持ちになられたパールネックレスが経年劣化していたときには同じように劣化している玉を探すことが難しいのです。
コスト的にも糸の仕立てを変える方法のほうがリーズナブルでもあります。
また、繊維の糸ではない、パール専用のワイヤー糸を使った「ワイヤー仕立て」にも組み上げ方に種類があります。
通常の組み方は、裾玉3玉の間それぞれにシリコンビーズを入れ他には入れずに組みます。
他に、「オールシリコン仕立て」という組み方があります。
これは繊維の糸の「オールノット仕立て」のように、すべての玉と玉の間にシリコンのビーズを入れて組み上げる方法です。
繊維の糸の「オールノット仕立て」と同じように上質真珠の高級な仕立てとして、あるいはバロックパール・ケシ玉パールの仕立てとして採用されることが多いです。これもやはり、シリコンビーズの分全長が長くなります。
これまでは、真珠のクオリティによって決められていた仕立て方ですが、お客様のお使い勝手やお考え方で仕立て方をチョイスする方も増えています。
これでなければダメ、というものでもないので仕立て方をチョイスするのも合理的かもしれませんね。
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