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ミルグレインセッティングについて

2021/06/14
ミルグレインセッティングについて

ミルグレインセッティングとは、ミルタガネという工具を使用して地金に丸いツブツブを仕立てて、それを爪代わりにして石を留める工法です。

ミルグレインセッティングの「ミル」とは、ラテン語で「千の粒」とういう意味があります。
「千」には「子宝」「永遠」「長寿」など縁起の良い意味があり、婚約指輪・結婚指輪などにも多く使われるセッティング技法です。


ミルグレインセッティングの工法にも色々ありますが、当店が得意とするミル留めは、専用の工具を使用して一粒一粒手作業で地金を丸く仕立てていきます。石をセットしてから、石と地金のギリギリのところまでを強い力を加えて地金を丸くするには高い技術が必要になります。さらに、同じ大きさ、同じ形の丸い粒を美しく均等に連続して仕立てていくには、熟練の技術が要求されます。

ミル留めの良いところは、爪留めと違い繊細な洋服等に引っかかることもなく、また華やかさを演出してくれるところです。

ミルの粒の大きさも,小さな粒から大きめな粒まで色々と種類があります。小さい粒の方が繊細なイメージになりますし、大きめな粒でセットすると、存在感が出て、石を大きく見せたい方にお勧めです。

ミルグレインセッティングと同様に、ミル打ちという装飾技法もあります。地金のエッジやライン部分に小さな粒を打刻してデザインを施していきます。ヨーロッパのアンティークジュエリーでも見受けられる、古くから伝わる技法のひとつです。
ミル打ちの小さな丸い粒はとても繊細な印象になり、ジュエリーに華やかさを与えてくれます。


リングは長年使用すると自然と摩耗して輝きを失うことがありますが、ミル打ちを施した部分は日常ご使用されても摩耗に強く、立体感のある美しさを長期にわたって保ちます。

人間の指は時間の経過とともに節が目立つようになったり、肌の質感が変わったりします。ミルグレインセッティングの地金部分が織りなす華やかな仕立てと穏やかなボリューム感が、歳を重ねた手肌にも馴染んでくれます。

今回はミルグレインセッティングについてお話しさせて頂きました。
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