ダイヤモンドのカット名称
宝石にはカッティングによっていろいろな形に生まれ変わります。
今回は、ダイヤモンドのカットの種類をご紹介します
- ラウンドブリリアントカット
17世紀にヴェネツィアで原型が考案され、
1919年にダイヤモンド加工業の名門トルコフスキー家の一員
マルセルトルコフスキーがダイヤモンドの反射・屈折率といった
光学的特性を数学的に考慮して最も美しく輝く型を理論的に見出し、
各切子面(ファセット)の形状や角度を算出した。
別名:アイデアルカット
- オーバルカット
楕円形にカットしたもの。
カット数は、優れた輝きを持つラウンドブリリアントと
比べると57~58面体と近いのが特徴。
そのため、美しい輝きを持つダイヤモンドカットとされている。
オーバルは英語で「卵型、楕円」を意味する。
「オーバルブリリアントカット」や
「オーバルシェイプダイヤモンド」と呼ばれている。
オーバルカットは楕円形に近い形で
ダイヤモンドをカットする方法のため、
ラウンドブリリアントカットよりも
研磨によって失う部分が少なく済むカットでもある
- クッションカット
その名の通りクッションのような
ふんわりとした四角形で、
別名ピローカットともいう。
ラウンドと同じブリリアントカットで角が丸い。
20世紀初頭までは最もポピュラーな
カットであった。
ファセット面が大きく宝石の透明度を際立たせる。
- ペアシェイプカット
円形のラウンドカットとは異なり、
縦に長さのあるカット方法。
そのため、同じカラット数で比べても
そのサイズはラウンドカットよりも大きく見える。
細い部分と丸い部分のバランスはものによって異なる。別名:ティアドロップカットとも呼ばれる。
- プリンセスカット
四角いカットに58面体のファセットを施したような
テーブル面が広いのが特徴。
1970年後半に開発された新しいカット。
強い輝きが出るカットである。
原石を50%も削り取ってしまう
ラウンドブリリアントカットと比較すると
大粒に仕上げやすいメリットがある。
エッジが欠けやすい点に注意が必要。
- マーキースカット
多数のファセット面を持つカット。
マーキーズ・カットまたはマーキース・カットと呼ばれる。
Marquiseとは侯爵夫人の意。
- アッシャーカット
1902年にジョゼフ・アッシャーによって開発された
革新的な「スクエアカット」。
その後2000年に新しく開発された「ロイヤルアッシャーカット」は
ステップカットの特徴である透明感のある輝きに加えて
光の総量がさらに多くなるように改良。
同年、国際特許を取得。合計74面を有する
- エメラルドカット
四角いカットからさらに四隅を削り取り、
長い八角形となったカット。
もともとはエメラルドを最も美しく見せる、
エメラルドのために考えられたカット。
- ラディアンカット
エメラルドカットのような隅切りの四角形で
ステップカットのエメラルドカットとは違い、
全体的にブリリアント仕上げにしている。
プリンセスカットの隅を切っている形。
1977年に誕生。ステップカットに多面カットを組み合わせるという
画期的なもの。
開発者はダイヤモンド・マスターカッターのヘンリー・グロズバード。
- ハートカット
ハートを模ったカッティング。
ブリリアントカットの変形であり、
ファンシーシェイプカットと呼ばれるグループに属する。
58面のファセットを持つ。