オパールリングを覆輪留めのデザインへリフォーム
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オパールリングを覆輪留めのデザインへリフォームしました。
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お客様がお持ちのオパールリングは、天地左右に爪でセットされたオパールリング。
石座部分には千本透かしと呼ばれる、糸のこで丁寧に窓が開けられた細工が施されています。
50年位前に主流だった技法ですが、現在では効率性を考えてこのような透かしモチーフを仕立てることがなくなりました。
とても味わい深いリングですが、やはりクラシカルな印象が残ります。
そこで、オパールの向きを横向きにして、石の周りを地金で覆う覆輪留めでセットし直しました。
さらに、18金にマット加工を施して、オパールの色味を引き立たせました。
覆輪留めは、石を一回り大きく見せてくれるほか、繊細な洋服などにも引っかかることなく身に付けられます。
また、オパールのような衝撃に弱い石の、とくに欠けやすいエッジ部分を地金で覆うことで
守ってくれる効果もあります。
今回掛かったリフォーム費用は120,000円ですが、残ったリング枠をお引き取りさせて頂きリーズナブルにリフォームして頂きました。
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譲り受けたジュエリーをリフォームやリモデルをされる方が増えているように感じます。
「石が大きくて、今の私には似合わない」「デザインが古くて、普段身に着けられない」など、
ご相談の内容は様々です。今身に着けやすいデザインをご提案してリフォームをお勧めすることもありますが、
作りが秀逸で壊してしまうのがもったいない、10年後・20年後にはそのままで楽しめるジュエリーだと思ったら、
リフォームをしない方が良いとお伝えすることも。
大切なのは、受け継がれた宝物を活かしてあげることだと思います。
譲られたジュエリーを身に着けて、家族史として大切にされることが、そのジュエリーの価値をさらに高めてくれると思います。
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